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大坊氏の焙煎を勉強しに

  • 執筆者の写真: 文と写真: Shuhei Miyahara
    文と写真: Shuhei Miyahara
  • 2020年2月2日
  • 読了時間: 2分

更新日:2020年2月28日


しまなみ海道・大島の千々木大介くん(こりおり珈琲)に誘われて、高松までコーヒー焙煎の勉強に行ってきた。弓削島から出発し、しまなみ海道の大島バスストップで千々木くんをピックアップ。妻の真紀と次男の航平をあわせた4人旅。高速道路をひた走り、合計2時間半ほどで高松に到着した。講習会場は、市中心部にあるLIMA COFFEE。


講師の先生は大坊勝次氏。惜しまれながら閉店した東京・南青山の名店「大坊珈琲店」の元オーナーで、いま流行しているサードウェーブ・コーヒーにも影響を与えたという伝説的な人の実演が見られるとあって、40人以上の聴講者が集まっていた。3人に1人はプロだろうか。初めて拝見する大坊氏。一見おだやかな老紳士だ。まず焙煎の概念を解説。その説明は長年の経験に裏打ちされた信念から、非常に明快でわかりやすい。


そして手回し焙煎機で実演が始まると、大坊氏の目が鋭く変化し、会場一気に静まり返る。こまめにテストスプーンで豆の状態を見る目線は、まさに職人。それは獲物を見つけたマタギが、手持ちの猟銃を静かに構えながら間合いをじりじりと詰めていくシーンのようでもあった。30分以上かけて丁寧に焙煎したあと、氏はまた穏やかな表情に。上がったばかりのコーヒーの味は、氏の雰囲気のように優しい味がした。焙煎に王道はないけれど、自分の焙煎を客観的に見直すことができるいい機会だった。

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