物々交換
- 文と写真: Shuhei Miyahara
- 2020年6月28日
- 読了時間: 2分

先週末、広島・庄原へ古民家撮影に行ってきた。3月にこの建物のリノベーションが完了したときに一度撮影に入っていて、今回が2回目の訪問になる。半分仕事で、半分家族旅行の撮影行。というのも、実は撮影する代わりに家族で宿泊をさせてもらうという物々交換が成立したからなのだった。1回目は撮影料をいただいて撮影。しかし山はまだ寒々しく、緑がきれいな時期にもう一度撮影をお願いされていた。非常にいい建物だったので僕も家族で泊まってみたいと思っていたのと、クライアントの費用削減したいのが一致して契約成立。
こういうの、なんか地方っぽくていいなと思う。生活するためのお金はもちろん大事だけれど、ふだん近所のお母さんたちと野菜のやりとりをするみたいに、できることを提供し、相手も同様に持っているものを返してくれる、そんなお金を介さない経済が心地よい。
梅雨の中休みの、とても気持ちのいい週末だった。田んぼには水が張られ、植えられた苗が30cm程度に育っていた。畦道を歩くと尻尾がなくなったばかりの小さなカエルが跳ね回り、次男はそれを10匹も捕まえて手の中をカエルだらけにしていた。日差しは強かったが、ときおり山から吹き下ろす風が田んぼの若い稲の葉を涼しげに揺らした。用水路を豊富に流れる水に手を入れると思いのほか冷たく、島暮らしの子どもには新鮮な体験だったようだ。
Comentários