コロナ雑想 I
- 文と写真: Shuhei Miyahara
- 2020年4月15日
- 読了時間: 1分

大変な世の中になってきたなあという実感がひしひしとしている。ここ弓削島ではまだ感染者が出ておらずまだ平穏を保っている。が、これも時間の問題なんじゃないかと覚悟はしている。本当は週末にエッセイを更新するはずだったのだけれど、できなかった。洪水のように押し寄せてくるニュースやSNSなどの情報に接し、いろんなことを考えすぎて、正直どれから手をつけていいのかわからないままだ。
その混乱した頭のなかで、暗闇に漂っているヒモのようなものをつかんでみる(このヒモはなぜか少し発光していて思わず手が伸びたのだ)。それを手繰っていくと、このようなことが書かれてあった。
「シンプルに考えよ」
私たちは複雑な社会の中で暮らしている。何重にも張り巡らされた社会的な仕組み──政治や経済などいろいろなシステムに包まれ、保護されながら生きている。しかし、もっとミクロに見ていくと、自分という一つの生命体が生物として地球に存在している、ただそれだけのことだ。僕が未知のウイルスに感染してしまい、命を落としてしまったとしよう。それは政治や医療やうつしてしまった人のせいではなく、「僕という生命システムが侵略してきたウイルスに勝てなかった」──実は、そのようなシンプルなことなのではないか。
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