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  • 執筆者の写真文と写真: Shuhei Miyahara

帰る場所

更新日:2020年2月28日



2020年代が始まった。気持ちとしては去年までと変わらないけれど、自分が何か社会に貢献できる小さなことを積み重ね、新しい試みにもチャレンジしていきたいと思っている。今年もどうぞよろしくお願いいたします。


年末年始、島は人口がずいぶんと増え、他県ナンバーの車から降りた親子連れが「ただいま」「おかえり」と、出迎えた親御さんと挨拶を交わす姿があちこちで見られる。僕は最近まで田舎というものを持っていなかったし、うちの親も自分も「正月には実家にいなければならない」という習慣がないので、帰省というものをほとんど経験したことがない(どちらかというとうちの親は、正月ぐらいゆっくりさせてくれというタイプなのだ)。でも、島で育ち都会に出て暮らしている子が孫を連れて帰って来て、正月過ぎにまた船に乗って帰っていくのを親御さんが見送っているシーンを見ると、こういうのもいいなと思う。


弓削島の北の端、久司浦地区に最近できた防波堤アート作品までジョギングをしていたら、カモのような渡り鳥の群れが暮れなずむ久司浦の港で羽を休ませていた。ここを通るといつも彼らがのんびりしているので、冬の間はこの港を拠点と決めているのだろう。おそらくユーラシアの北のほうから果てしない距離を渡ってきて、そして春になれば、また日本海を飛ぶ長い旅に出る。人生も旅だと思うけれど、いずれにせよ、帰るところがあるというのは幸せなことだ。

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