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  • 執筆者の写真文と写真: Shuhei Miyahara

薄い板、時間の厚み

更新日:2020年2月28日


屋根瓦と土、それに杉皮が取り除かれた屋根に登ってみた。屋根の下地になる野地板を観察してみると、瓦と土と杉皮が引き受けきれなかった雨水によって、部分的に分解が進んでいた。最近になって長雨で少し雨漏りがするようになっていたけれど、これまで重い屋根を支えてよく家を守ってくれていたんだなと思うと、急にこの薄い板が愛おしくなってくる。

傷んではいるが、風合いはさすが100年といった貫禄がある。大工の隅田さんは古い野地板をなるべく残し、上から構造用合板を張るという選択をした。古い野地板がもつ時間の「厚み」を維持しながら、屋根全体を構造補強しようというわけだ。

気温おそらく氷点下の寒空の下、隅田さん率いる大工さんチームは傷んだ野地板をうまく再利用しながら手際よく構造用合板を張っていく。今日で母屋の大屋根の合板は張り終わった。この上から防水シートと桟木を設置し、瓦葺きの工程へ進んでいく予定。

2018-4

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